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アオのハコ27話
バタン。とベットに倒れ込む千夏先輩と大喜。
先輩の手は、なぜか大喜の顔へ向かい―――
「冷えピタ剥がれてる」
そう言って大喜の額の冷えピタを張り直すと、
「そのまま寝てなさい」
と言ってさっさと部屋をでていってしまう先輩。
なんだ？とドキドキしていた大喜は、「こんなん寝てられるかぁ！」となってしまうのでした。
翌日にはすっかり熱も下がり、部活へ行くことに。
「今日くらい休めばいいのに」
と親に言われるもお構い無く、出掛ける大喜。
「千夏ちゃんといいほんと頑張るわねー」
「まあね」とだけ答える大喜でした。
道中、その千夏先輩とあったことを思い出してモヤモヤとしてしまう大喜。
すると、プール掃除をしていた針生先輩たちに声をかけられます。
「担任に頼まれてさ」
「体育館が空くまでの暇つぶし、お前も手伝えよ」
断ろうとした大喜ですが、同じくプール掃除をしていた千夏先輩の姿を確認すると「やります」という変わり身の早さ。
掃除しながら、針生先輩と話す大喜。
「大喜、言っておくけどお前の弱点スマッシュだけじゃないから。」
それは大喜の貼り紙(2話前参照)を見ての言葉。
「この前の県予選、遊佐ってやつとの試合、お前立ち上がり悪すぎだし、足全然動いてなかっただろ。」
「あの一年は、来年までにまたレベル上げてくるぞ。落ち込んでる時間無駄にするなよ。」
的確な指摘に、「はい、すみません」とだけ答える大喜。
「いや、いいんだよべつに。シングルスでお前が負けても俺には関係ないし。けどあんまり弱気になられるとさぁ、一応ペアで先輩だから言うけど……な、ちー先輩。」
と、そこに通りかかった千夏先輩へ話を振る針生先輩。
なんの話？
良い天気だなって話
うん？そうだね
そんだけ、すまん
そう言って千夏先輩たちがいなくなると、
「おまえそっちの方は進展してんの？」
と大喜に聞く針生先輩。
「まぁ話したくないなら聞かないけど。」
大喜はしばらく悩んだあと、
「あのう…脈アリってどこからなんですかね？」
と聞いてみます。それを聞いた針生先輩は、
「うわっこいつモテなそう…」という顔。
「分かってますよモテませんよ！」
(こいつ本当にちーにいくのか？)
と針生先輩が思うのも構わず、
「しかし一般的になにか基準はないのかなぁと思いまして…名前で呼んでもらえたらとか…」
とさらに聞く大喜。それを、
「人によるだろ」
とバッサリ切り捨てる針生先輩。
「いや、でもおまえの場合ちーだろ？普通に男子とも話すしなぁ…」
「でもさすがに脈がないと、さわったりとかは自分からしないと思うけど。そこら辺の距離感は保ってると言うか」
そう言われ、つい昨日のことを思い出す大喜。あれはそういうこと？と。ですが、
いやいや落ち着け、あれは冷えピタが剥がれただけだって。期待するな…
そんなはずがないと思い直します。そんなふうにもやもやしながら、掃除をしていくのでした。
掃除も終わり、水が張られたプールで遊ぶ針生先輩クラスの男子たち。
大喜も誘われますが、病み上がりなのでと断って一人片付け。
すると、用具庫には同じく片付けをしていた千夏先輩が。
狭い密室に二人きり、イヤでも意識してしまう大喜と違い、やっぱり千夏先輩はなんでもない様子。
間もなく片付け終わり、先に行こうとする先輩。思い切って、大喜は声を掛けます。
先行くね
あのっ千夏先輩！
昨日はありがとうございました
おかげで熱も下がって…
うん昨日ね、どういたしまして
そう言う先輩の顔は、紅く染まっていて。
それじゃ
それを見た大喜は、去ろうとする先輩の手を掴んでいました。
「大喜くん――――？」
その、表情の意味とは。
感想
最近ずっと気になる終わり方のアオのハコ。今回もやってくれます。
しかし前回のものは、肩透かしを食らったような「冷えピタが剥がれてる」というオチ。思わずおい！と言ってしまいましたが、それで終わらせずちゃんと引っ張ります。
足濡らすな、で長靴を履いたのはミサンガを隠すためだと思いますが、さすがに無理矢理だったような気がしました。ミサンガが話の足枷になってるというわけですね(うまいこと行ったと思ってる)
針生先輩はほんとに良い先輩ですね。プレーのアドバイス、恋のアドバイス。しかも無理矢理聞き出そうとするのではなく、あくまでも大喜が話したければ。
まさに、理想の上司。カッコいい。あんな人についていきたい。
そんなわけで大喜は相談して、千夏先輩の気持ちが知りたい欲がまた高まってきて。
次回何を言うんでしょうかねー。個人的には、やっぱり「雛が羨ましかった」ってどういうことか聞いてほしいんですけど。
今回の照れた顔みたら、そりゃ脈アリって思いますよ。さすがに脈アリだよね？？
ところで最近雛成分が不足してます。もっと雛を出してほしいです。
というわけで、またまた次週！！
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