96話「クリスマスイブ」
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試合後すぐに猪俣家に帰った千夏先輩は、大喜が帰宅していないことを確認するとすぐに学校へ。そこでは、部活が終わった人たちが思い思いにクリスマスソングを歌ったりして騒いでいました。
「鹿野さんもクリスマスパーティー参加しなよ」
「今日試合じゃなかった?」
「忘れ物を取りに」
「あ、そういや鹿野さんの試合、大喜の友達来てた?」
不意に西田部長が尋ねます。
「え?」
「チケットあげるって言ってたけど、そのために松岡君と勝負してさー」
「どんな友達だよって気になってたんだよ。もしかして大喜の彼女とか……あれ?」
その話を聞いて、大喜の元へ駆け出す千夏先輩。体育館に一人、謎にクリスマスツリーの飾りつけをする大喜を見つけました。
「わ、びっくりした!お化けかと思いました」
「そこはサンタさんじゃないの?」
「え?ってか、なんでここにいるんですか!試合は」
「一回戦は突破したよ。」
「おめでとうございます。」
「ありがとう。それからチケットも、ありがとう。おかげで夢佳と仲直りできたよ。」
「チケットのためにたくさん走ってくれてたんだね。」
「私ね。ずっと気づいてたの。夢佳が何か悩んでるって。だけど本人が話さないからって、何も言わなかった。それをすごく後悔してた。」
「だから大喜君には、本当に、本当にありがとう」
真っすぐな千夏先輩の言葉。
「そんな、お礼なんて、千夏先輩が夢佳さんからいろんな影響受けたみたいに、俺も千夏先輩に影響受けてるので、そのお返しをしたまでです。」
そういう大喜。すると、千夏先輩は無言で大喜を見つめます。
そして―
「ごめん。ちょっとだけ、ギュッとさせて。」
千夏先輩が、大喜を抱きしめるのでした。
感想
最後のシーン、千夏先輩の表情は見えませんが耳が真っ赤だったので確定です。はい、アオのハコ、完。
さて、ついに来るところまで来てしまったアオのハコですが、これからどうするのでしょうか。全くわかりません。
とりあえず次の回を楽しみに待ちましょう。雛…………
それではまた次週。
次のお話はこちらから【アオのハコ97話】
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