アオのハコ77話「それでも」
前回のお話はこちらから!アオのハコ76話
「雛とは付き合えない」
「やだ。返事はいらないって言ったじゃん。そう焦らないでよ。」
「いくら遅くなっても私は文句言わないよ。今降ったらあとで私を好きになった時後悔するかも。」
結論を出した大喜に、まだ早いと食い下がる雛。しかし、大喜もおれません。
「俺は今の関係は良くないと思ってる。先輩を好きなのに、雛に揺れてる自分が情けなくなることもあって、そういう態度が雛を気付つけてるとも思う。だから今はっきりさせて―」
言いかけた大喜の口を抑える雛。
「私はいいって言ってるじゃん!大喜が先輩を好きでも、それでも大喜が好きなんだよ!なんで?私の方が大喜と思い出いっぱいあるのに、同居してないから?なら今からだって―私はっ」
「それでも俺の好きな人は変わらない。」
その大喜の言葉に雛は耐えきれなくなり、体育館を去ってしまうのでした。
雛は、途中で菖蒲とすれ違います。
「ひなっち!?」
「私とは付き合えないって。他に好きな人がいるからって。好きな人は変わらないからって…」
いったきり、泣き出してしまう雛でした。
―新体操だったら、努力は報われるとか、いやそんなことないとかいろいろ言う人はいるけど、努力すれば結果はついてきたし、努力した自分を好きになれた。だけど子と恋愛において、
なんでこんなに醜くなっちゃうんだろう。
そして、合宿最終日。
大喜は一人体育館でサーブ練習をしながら、昨日のことを思い出します。
―間違ってない。はっきりさせないほうが辛いんだ。
「最終日でも、動きは鈍って無さそうだな。じゃあ、一試合願おうか。」
そこに現れたのは、針生先輩でした。
感想
合宿の日程がわけわからないというツッコミが方々で見られました。たしかに、と思いますがまあそれは置いておきましょう。
さて、雛推しの僕としては悲しい回でした。ただ、メタ的に見るとアオのハコがもしもっと長く続くのなら、ここでフラれたのは逆に勝ちフラグなのかもしれません。そうでなければ、このまま先輩と付き合っておわるのかな?
雛が失恋する描写は感動的でとてもよかったですが、大喜の表情に動きがなさ過ぎてちょっと微妙でした。平静を装ってる風を描きたかったのかもしれませんが、幼馴染くらい一緒にいる子に、待ってると言われているのを無視してフるって表情とは思えないぐらい落ち着きすぎてました。
もっと葛藤を描いてほしかったです。
一方の先輩は大喜と雛がいないことに気が付いたようですが、だからといって特に何もなく。メインヒロインの余裕ですね。別に先輩は特別なことはしてないし、雛は結構頑張ったと思うのですが…かなしい。
あと菖蒲がどう動くかも少し気になります。これ以上余計なことしないでくれると助かります。
最後の針生先輩はやっぱりカッコいいですね。ここからずっとバドのターンでいいですよ。どうせ千夏先輩との関係描いても動かす気なさそうですし。
さて、今後雛はヒロインレースから完璧に脱落するのか、あるいはしないのか。それも注目です。
次のお話はこちらからどうぞ。
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