67話「花が咲くまで」
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さて、引き続き花恋さんの家。今回はセンターカラーです。大人っぽい千夏先輩です。しばしガールズトークをお楽しみください。
「いるよ、気になる人」
「それってもしかして、猪俣君?」
「…うん。」
「あの子のこと、好きなんだ」
「まだそこまでではないかも。」
「は?」
「なんて言うんだろ。お花を育てるみたいな。気になってるってことが、芽が出た状態と言うか。朝練で見かけてるときは、よくいる子だなってくらいだったけど。話すようになって、どんな人か知って、この人良いなって思うと、芽が成長していって。良いなと思うことが増えるたびにどんどん大きくなるんだけど。」
「私がバスケに夢中だったり、環境の事だったりで、花が咲くまで至ってないというか。それにこの前の劇のことがあって、なんかびっくりしちゃって。」
千夏先輩は、赤裸々にそう告白します。それを聞いていた花恋さんは、「気持ちはわかるけど。」「きっと恋愛のスピードって個人差あるんだよ」「だから猪俣君をまだ好きと断定できない感じも私はわかる。」と同意しつつも、
「そんなこと言ってる間に、他の人にとられたりするんだけどね。」と一言。
「ちーには素敵な恋愛をしてほしいから、どんな瞬間化はわからないけど、千夏が誰かのことを好きだなって感じるときがあったら、その時はちゃんと自分の気持ちを、認めてあげてね。」
ですが、親友として、最終的にそうアドバイスするのでした。
「うちの妹には、すこしちーを見習ってほしいわ。この前も歩くの早いから別れたとか言って…」
と、花恋さんが妹の話をし始めたタイミングで、丁度本人が。それは、大喜たちのクラスにいる、以前作中にも登場した「菖蒲」でした。(64話参照)
「あー!ちーちゃんだあ!相変わらず髪サラサラ~お肌も綺麗~」
会うなりそういう菖蒲。「恋愛に軽い」と姉からも指摘がある通り、彼氏をとっかえひっかえしているよう。
「ていうか菖蒲、今日彼氏とデートじゃなかったの?」
「別れたよ。けどもういいんだぁ!他に気になる人見つけたし!」
何事もないかのように、そういう菖蒲。流石の千夏先輩も、あきれ顔でした。
さて、そんな楽しいお泊り会も終わり、千夏先輩が再び猪俣家へ。
「また今日からお世話になります」
「「「おかえりなさい!」」」
と、一瞬目があう大喜と千夏先輩。「相変わらず、何考えてるかよくわかんないな」と思う大喜ですが、千夏先輩の頬は微かに赤らんでいました。
場面は変わり、体育館。雛が大喜に部費割り当ての紙を渡しに行くと、それだけで周りではひそひそと話す声が。その声に、大喜はむっとした表情を浮かべます。しかし一方の雛はというと、
「気にしなくていいよ。私なんて、噂の利用方法思いついたもんね」と。
「大喜次第で、いつでも本当のことにできるんだからね」
「なっ!?」
「効いてる効いてる」
そういって去っていく雛。大喜はそんな雛に、「あれも雛なりの気遣いなんだろうな」と思うのでした。
そして最後に急展開。大喜、針生先輩らが集合したバドミントン部に、新入部員が。
「今日から部員が一名増える。と言っても、選手ではなく…」
「マネージャーになります、守屋菖蒲です」
花恋さんの妹、菖蒲がバド部のマネージャーになるのでした。
67話感想
ここにきて新キャラの参戦。千夏先輩の恋人(仮)は明白になり、雛は周りの噂を利用して強気の姿勢、さらには菖蒲の参戦と、場は混とんとしてきました。アオのハコのキャラクターの名前が、花札に関連していることは割と有名ですが、菖蒲と言う名前も花札に関係しているよう。ということは、恋愛要因として絡んでくるのでしょうか。
さて、菖蒲についてですが、八重歯が特徴的に描かれています。八重歯と言ったら、匡が過去に恋心を抱いていた。キャラクターも八重歯が描かれていました。匡曰く、「彼氏ができたから諦めた」とのこと。(51話参照)
それが菖蒲のことなのか、そうでないのかはわかりませんが、匡との絡みも期待したいです。そして、菖蒲がバド部に入った目的とはなんなのか。もし大喜を狙っているなら、爽やかな青春物語に波乱を巻き起こすジョーカーになりそうです。
というわけで、また次週!
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