82話「痛いところ」
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松岡に「GoHome」と言われた大喜。
「あ、英語わからなかった?帰ってほしいってお願いしたんだけど」
「それはこっちのセリフです。今日は俺が千夏先輩と二人で出かける約束をしてたんです。あなたの方が…」
と、大喜が言い終わる前に千夏先輩が戻ってきます。すぐさまヘラヘラ顔になる松岡。
「ナツは紅茶派だよね。教室でもよく飲んでるし。」
さりげなく「知ってる」アピールを入れる松岡に、心の中で「それくらい知ってる」と対抗心を燃やす大喜。
「君は、何頼むの?プロテイン?」
完全に馬鹿にされてます。
「僕も千夏先輩おすすめのアップルパイと―」
といい終わる前に別の話を始める松岡。とことん大喜の邪魔をしてきます。が、松岡が中学バスケ部でカフェに行った時の話をして、「ユメカ」という名前が出てきたとき、一瞬空気が変わるのを感じる大喜。しかし些細な事だったのか、二人は変わらず会話を続けます。
仕方なく頼んだアップルパイを口にする大喜でしたが、そのおいしさに一人感動。すると、その様子をみていた千夏先輩がクスリと笑います。さらにその千夏先輩を見ていた松岡は、「今笑うところあった?」と?を浮かべますが、大喜の方を見る千夏先輩に気が付き、何か含みのある表情を浮かべるのでした。
カフェをでて、忘れ物をしたという千夏先輩を待って二人になる大喜たち。
「君さ、恋愛してる暇、あるの?」
「この前針生君に敗けてたよね?その点おればバスケチョーうまいし、両立もよゆーでできるけど!」
「しますよ。両立。」
そう言い返す大喜ですが、内心では戸惑っていました。
―いたいところついてくる。冷汗がでた…だけど、起こってもないこと気にして、行動しないのはやめるって決めたから。」
と、そこに千夏先輩が戻ってきます。どこに行こうかと松岡が話し始めたとき―
「あ、丁度良かった、今勇政大の先輩たちがバスケしてるらしいんだけど、ナツも行こうよ!」
タイミングよく?そんな連絡が松岡の元に。
でも、とためらう千夏先輩ですが、
「行った方が良いですよ!」と大喜。
「俺のことは気にしなくていいんで!俺もかえって自主練しますよ!」
結局、そこで千夏先輩たちと別れることになるのでした。
ひとり駅へと向かう道、千夏先輩の部活も応援したいから、と他にも行きたいところがあった気持ちに折り合いをつけようとする大喜。
すると、なぜかホームにはバスケに行ったはずの千夏先輩がいます。
「今の電車に乗ったんじゃ」
「お手洗いに行ってて、千夏先輩こそ、練習は?」
「よく考えたら着替えがないなって。」
そうして、二人で帰ることに。
場面は変わり、女子バスケ部の部室へ。
「渚先輩、この写真の4番の人って誰ですか?」
「あー…ユメカだよ。」
83話「デジャブ」
電車内、アップルパイの話をする大喜と千夏先輩。帰ろうかと思っていましたが、大喜の提案でもう一つスポットへと行くことに。そこは、夜景の綺麗なデートに最適なところでした。
周りを見ると、カップルだらけ。
「けどちょっと意外だった、大喜君こういうところ知ってるんだね」
「もしかして、他の子と来た?」
「まさか!初めてですし、ちゃんとつけるか不安でしたよ」
「私もはじめてきた。今までは遊ぶことって、サボってる見たいって思ってたから。」
場面は、渚山たちの方へ。
「ユメカって?」
「高校から来た子は知らないよね。天才だった。栄明中学バスケ部の要的存在で、特に千夏とは息ぴったりだった。けど、中学でやめちゃったんだよね。バスケも栄明も。」
また場面は戻ります。
くしゅんとくしゃみする千夏先輩に、寒いですか、と買ったばかりのジャージを渡す大喜。あとホッカイロも入れてたはず、たしかこのポケットに―
と、大喜をじっと見つめる千夏先輩。
「なんかデジャブだな。って。」
それは、アオのハコ一話で、くしゃみをする千夏先輩にマフラーを巻いたときのことです。その時も、大喜はいろいろと千夏先輩に渡そうとして、てんぱっていました。
「次は、何を持たせてくれるの?なんて。」
いたずらっぽく笑う千夏先輩。
「あげられるものは、ないですけど、俺、千夏先輩に、言いたいことが―」
そのとき、「ナツ?」と呼ぶ声が。
「夢佳…」
「え、なに、なに?なあに?ナツにも彼氏できたんだ??」
あって早々、そういうユメカ。大喜が彼氏じゃ…と否定します。大喜の顔に見覚えがあったのか、あれ?君…とつぶやくユメカですが、すぐさま千夏先輩に視線を戻します。
「あのナツが、恋愛ねえ…」
「じゃあ、バスケはもう、諦めたんだね。」
そういうのでした。
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