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32話「ダサいぞ!」
冒頭、匡と会話する大喜。
「花火大会?いってもいいけど…」
雛が言い出しっぺなんだけど、メンバー集め忘れてたらしいから匡とか誘っといてって言われて
その言葉に、「蝶野さんは二人で行きたかったんだろ」と内心思う匡。
花火大会に誘っただけでもすごい進歩なんだろうけど、そこまでいったならハッキリ言えばいいのに…本当不器用…
雛のあと一歩決めきれないところを、一人嘆いているようでした。
一方雛は、新体操部の友人を誘いますが、先約があったよう。
「約束した人とはどうなったの?オッケーもらってたんでしょ?」
一緒には行くよ。でも、みんなでだと思ってたみたいで…
改めて誘えば?二人がいいんですって。
ムリ…一緒行こって言ったとき力使い果たした。
もし断られたら全部だめになっちゃうもん。
「…下手に親友なんかやってるから」
なんか!?てか親友って誰の話してるの!?
結局その子を誘うことはできません。
一方の女バスサイド。
「花火大会だけどさ、今のところ、まりことさなとあかりがくるって。」
そう渚が千夏先輩に話しかけます。
「どうする?男子も誘う?もしかしたら恋的な感情生まれるかもしれないし。絡まれたとき盾にもなるし。」
うーん、女子だけでいいんじゃない?人多いと場所取りも大変だから
「男子も誘う?」で一喜していた男子バスケ部を横目に、そう返す先輩。一憂する男バス。
それに今は、そういうのいいかなって思うし
シュートを打ちながら、一人そう思う千夏先輩でした。
場面は変わって。
大喜!羽取りに来たの?
すぐ消耗しちゃって
やっぱり夏休みは練習長いね
けがとか気をつけろよ、IH近いんだから
嬉しそうにうなずく雛。
今は花火大会っていうご褒美もあるからね!
そういや匡も行けるって、雛はだれが捕まった?
皆お友達がたくさんで…
結局おなじみのメンバーだな。気心知れてるからいいけど。
一呼吸おいて、雛はこう尋ねます。
ねぇ、大喜はさぁ、ホントは千夏先輩と行きたかった?
「行けないよ」と即答する大喜。
それに誘ったとしても100%断られてたね。
俺はここ数か月、先輩と仲良くなれたと思って、もっと近づきたいって思ってたけど。そう思ってたのは俺だけだったから。
一歩でも間違えて千夏先輩に嫌われるのも、「浮かれてるのは俺だけだ」って感じるのも、怖い。
と、体育館の入り口に千夏先輩を見つけた大喜。あっちから行くか、と迂回しようとします。
大喜らしくない!
好きな人に迷惑かけたくないとか、相手との関係壊したくないとか、そういうこと考えて行動するのが怖いのもわかるけど…
怖くても他人のことと同じくらい自分のこと大事にして、前向きでいられるのが
大喜の、か、かっ…
かっこいいところじゃん
隠れるとか逃げるとか、ダサいぞ!
それだけ言って、さっさと行ってしまう雛。
なんだよあいつ…あんな顔、初めて見た…
そう思ってしまう大喜でした。
そして、ラスト。針生先輩とともに大学へ乗り込んだ大喜。そこには、県最強の男、兵頭さんもいたのでした。
32話感想
今回も、みせてくれますアオのハコ。
冒頭、相変わらず読者視点並みに察しのいい匡君からスタート。
この子も千夏先輩と同じく、本心がなかなか見えません。大喜を応援するそぶりはあるけど、雛のことはどう思ってるんだろうか。「本当不器用」と内心で評していますが、どういった感情からなんでしょうかね。
中盤で大喜が、「お馴染みのメンバー」と三人の関係を評していますが、なぜか雛と匡はお互いさん付け、君付け。本当に仲良しなのか、と聞いてみたくなってしまいます。
さて一方の千夏先輩サイドですが、女子だけで行くようです。渚の「絡まれたとき盾にもなる」が、大喜が千夏先輩が絡まれたのを助けに行く伏線のセリフだとしたら…そしたら、それはつまり雛を置いていくことになるわけで…
もしそうなったら、僕は渚を許しません。迂闊な発言はよくないです。
そして千夏先輩は、「今はそういうのいいかなって思うし」、などと平然と言っていますが、なんというか人間味がなさすぎる…大喜の腹筋を見て赤面していた先輩はどこへ行ってしまったのでしょうか。達観しちゃってるんですよね…先の件があったから余計にかもしれません。
そして、「大喜は千夏先輩と行きたかった?」と雛。こんなことを言わせる作者に畏敬の念を抱きますが、ここも頑張りましたね、雛。
そして大喜は、千夏先輩の本心が見えないのが、「怖い」と感じて、関係を近づけるのを妨げているようです。大丈夫、読者も見えてないから。たまに怖いと思うから。でもあまり見えてないのに可愛いのがすごい。圧倒的すぎる。
しかし雛はそんな大喜に活を入れます。本当にかっこよくて可愛い…
「かっこいいところじゃん」といった時の表情の描かれ方は、正直いまいちどういう気持ちなのか受け取れなかったんですが、とにかく健気で可愛いのでいいでしょう。
そして同時に、この大喜への言葉は自分の気持でもありますね。
「相手との関係壊したくないとかそういうこと考えて、行動するのが怖いのもわかるけど…」まさに今の雛でもあります。この二人、想う人は違えど似た者同士。切ないですね。
というわけで、そんな雛に初めての感情?を抱いた大喜。ふと、「四月は君の噓」での「意識させてやったぞ」を思い出しました。
最後には大学も描かれて、次は大学での様子と花火に間に合わない大喜でしょうか。雛、頼むからこれ以上寂しそうな顔はしないで。
というわけで、また次回。
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