55話「イノマタ君」
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ついに始まる佐知川高校との練習試合。遊佐君は栄明の生徒の一人との試合を終えたところ。
「絶好調みたいだな、遊佐、けど俺様ならスマッシュでズバッと…寝るな!」
「薬師寺先輩の相手してる暇ないんですよ。あの人と万全の状態でやるために。」
そういって遊佐君が見やったのは、大喜…ではなく、針生先輩。IH出場者の針生先輩を見据えています。
「遊佐、連続で悪いが試合だ。相手は同じ一年の猪俣君だって」
「イノマタ…ああ、さっき体育館の場所教えてくれた人か」
大喜にとって宿敵の遊佐君は、大喜のことなど覚えていない様子でした。
一方の大喜は、気合十分にコートに入ります。その気合に遊佐君は思わずあとずさり。ですがその真剣な大喜の表情に、すぐに切り替えたようです。
そんな大喜の試合を、体育館のギャラリー(二階部分)で見る雛。しかし、なぜかコートに目を向けていません。
「大喜くん県予選で敗けた相手とのリベンジ戦なんでしょ?応援するって約束したんでしょ?」
「わかってるんだけど、あんな大喜はみたくない。」
「何で敗ける前提なのよ」
「そういうわけじゃなくて―!」
「別に大喜くんにどう声かけようとかじゃなくて、雛自身のために観ておいた方がいいと思うけどな。」
そんな友人の言葉に、恐る恐るコートに目を向ける雛。すると、ギャラリーの反対側にも観客がいるのに気が付きます。
それは、千夏先輩と渚さん。二人もバド部の試合を観戦中でした。
「あ、一点取った」
「どのコート観てんの?」
「奥の左から二番目」
「どれどれ…ねえ、もし違ったらごめんなんだけど、いや、でもなぁ…」
「何?」
「もしかしてさ、千夏の誕生日の日、あの子と一緒にいた?電話切るとき一瞬声聞こえてさ。もしや付き合ってるとか?言ってよ水くさいなぁ!」
慌てる千夏先輩でしたが、観念したように話し始めます。
「そうじゃなくて、居候させてもらってる家が、大喜くんの家なの。お母さん同士が知り合いでね、空き部屋があるからって…」
それを聞いた途端、渚さんは千夏先輩の肩をガシっとつかんで「あんた馬鹿なの!?」と言います。
「何かあったらどうするのよ!男はケモノって昔の偉い人が言ってたでしょ!うちの弟なんて…」
「何かなんて………ないよ。」
「あった人の間なのよ。」
「せめてもっと早く言ってくれればよかったのに。」
「それはごめん。」
ふと試合に目を戻すと、5-2で遊佐君のペース。丁度大喜が点をとられたところでした。
「にしても、よくさ、そんな知らない人と一緒に住もうって思ったよね。すごい変態だったらどーすんの。」
「……全く知らないって、訳じゃなかったから。」
それは、昔から大喜のことを知っていた、と言う事なのか―
55話感想
ついに始まりました、僕待望のバドミントン回。しかしそんな中でもメインは二人のヒロインの会話でした。
まずは遊佐君から見ていきますが、IHで当たったとはいえストレート勝ちした対戦相手の一人でしかない大喜のことを覚えてはいなかったよう。本人も少し抜けてる風ですし。
それで気が抜けてればその程度の相手なんですが、大喜の気合MAXの表情を見た瞬間にスイッチが入る様子を見せるあたり、ライバルとして相応しいふるまいでしたね。もう一人の千夏先輩ファンのとんがり頭の子は、もうでてこないのでしょうか?
しかし、大喜も今まで積み重ねてきたものがあるので、善戦してほしいです。針生先輩には遊佐君にストレート勝ちしてほしいですね!
続いて雛サイド。雛の友達がかなり雛にいい助言をしてくれています。しかし、雛は現状告白までしてしまい、なんならキスしようとまでしていますから、打つ手なしと言ってもいいでしょう。厳しい時間帯が続いてしまいます。そして同じく大喜の試合を見る千夏先輩。その様子を見た雛がどう思ったのかも、次にほしい描写ですね。
そして千夏先輩。ついに次回、大喜との過去が明かされそうです。年上完璧同居ヒロインに、昔に何かあったという要素まで追加されてしまうと、雛の勝ち目が……しかし、まだヒロインレースは序盤だと信じています。頑張れ雛!
というわけで、今回はアオのハコ55話のネタバレ感想でした!
それでは、また次週。
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