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36話「行かないと」
前回、「私は不器用だから浴衣が着れない」という発言をした千夏先輩。
それに対し、ゆめちゃんは「わかる!」と元気に返事しました。
「ユメもね、ゆかた着ようとしたらぐちゃぐちゃになっちゃって、けっきょくお母さんに着させてもらったの!」
不器用だから、を、そのまま意味通り受け取ったようでした。
そこへ、大喜がゆめちゃんのお母さんと共に戻ってきます。
「もうはぐれちゃだめだよ」
そういう千夏先輩。すると、
「あげる!お姉ちゃんもオシャレさん!」
そういってゆめちゃんは、千夏先輩に子ども向けアニメのキャラクターが描かれた髪留めを渡すのでした。
少し戸惑いつつも、「ありがとう」という千夏先輩。
ですがゆめちゃんたちが居なくなった後、大喜が思わず吹き出してしまいます。
「何笑ってるの」
「いや、べつにっ」
「失礼だなぁ」
「似合ってますよ。ずっとつけててほしいくらいです。」
-きっと今、先輩に可愛いなんて言ったら。一瞬間があって、社交辞令的なありがとうを言われて。
この楽しい時間は終わってしまう…
一人そう思う大喜。
そんな二人の頭上に、大きな花が咲き誇ります。
花火大会第二部が始まりました。
「はじまったね」
「はい」
「早くいかないと。」
「私も、渚たち待ってるから。」
「…そうですね。じゃあ、また家で。」
「うん。家で。」
そう言い、二人は別れるのでした。
「ただいま。ゴメン遅くなった。」
そこには、一人で花火を見る雛が。
「貸し1ね。」
「うわ、しまった…待ってる間、なんも問題なかった?」
「うん。屋台のごはんおいしいし。花火は綺麗だし。最高!」
「…また来年来たいね。」
「そうだな。」
そんな会話をする二人。
-私のは、二人きりでっていう意味も、含まれているんだよ。
雛は、一人そう思うのでした。
一方、先輩サイド。
「お帰り千夏。その髪留めどうしたの?」
「いろいろあって。」
「てかなんで…寂しそうな顔してんの?」
そんなそれぞれの夏を、花火が照らし出すのでした。
36話感想
普通のラブコメだったらドタバタ、波乱万丈必至の花火大会を、波風が立たないように終わらせたな、というのが最初の印象でした。
まずはサブキャラたちから。
針生先輩の彼女はまた定期的に登場してほしいですね。千夏先輩の友達サイドも、少しずつ輪が広がってきてとてもいいと思います。
伊藤君は、雛に何を言われたのか気になりますが…頑張ってアタックしたので、雛とではないですがいつかどこかで報われてほしいです。
ゆめちゃんは、今後出てくるかどうか微妙なラインですが、なかなか貴重な立ち回りができるキャラなので、どこかでまた登場してほしいです。
今回出番が無かった匡くんですが、彼の今後の動きも気になるところ。彼は大喜と誰かがくっつけばいいと思っているような立ち回り(先輩と水族館デートさせたり、雛を気遣ったり)をしているので、何を考えているのか読めないところはあります。
少し主人公周辺以外にも広がったのはよかったですね。
さて、まずは千夏先輩。
今回の話で、大喜に恋心があるのは確定ですね。今までも匂わせはありましたが。それに恐らく、大喜の気持ちにも気が付いているでしょう。片方が相手の気持ちに気づいている両想いです。なんだそれ…
「一つちょうだい?」の時は雛に嫉妬している姿を見せていましたが、今回はその気持ちを抑えて、雛のもとへ戻るよう大喜に言います。少なくとも大喜の前では、寂しさなど見せません。
千夏先輩の中で、かなりブレーキがかかっているのが伺えますね。
寂しそうな顔、を指摘した渚先輩、ファインプレーでした。
今後、これだけブレーキをかけている先輩をどう動かすのか全く予想できません。イベントもしばらくはないだろうし…
一度、完全に大喜とは落ち着いた距離を取って物語が進んでいくのかもしれません。あるいは、ケガとか、なにかアクシデントがあって接近するとか。何かしらの新要素がありそうです。
さて大喜はというと、
千夏先輩にははっきり距離を置かれていると思っていますね。
雛に少しずつ女の子としての一面を見出しつつも、千夏先輩に猪突猛進。ですが大喜自身も、千夏先輩を気遣って、あまりアプローチはできないようです。
ですがきっと、雛への「来年も来たい」の中には、来年は千夏先輩と来たい、という気持ちが込められているのでしょう。
今後、千夏先輩へどう対応するのか、雛へどう対応するのか。主人公として真価が問われることになってきそうです。
遊佐君や針生先輩など魅力的なライバルキャラもいるので、バドで頑張ってほしいところですが、描写があるかどうかは、微妙ですね。笑
さて、雛ですが…
伊藤君のことをどう断ったか描写されていませんでしたが、誘ってきたクラスメイトを断るのはなかなか勇気が必要です。それをしたということで、雛の想いの強さが伝わってきます。
それを大喜に言わないのが、もどかしくもあり愛らしいところです。ですが現状、圧倒的不利な状況ですね。
千夏先輩は大喜からの好意を察しつつ、自分も好意を抱いている。大喜は千夏先輩に好意がある。
これだけ見ると完全に蚊帳の外です。勝ち目があるはずありません。
いつもは抑えている食べ物を花火大会ではたくさん食べていたことも、きっとそのために我慢したであろうことが伺えて、そこからもどれだけ想いが強いのかが伝わってきます。
ですが、現段階では報われそうにないですね…
バスケに集中したい先輩と、先輩にまっすぐな大喜。この二人で完結しているところにどう入っていけるのか、期待したいです。
というわけで今回は、アオのハコ最新36話の感想でした。
また次週。
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