68話「女子マネージャー」
前回のお話はこちらから！
「マネージャーになります、守屋菖蒲です。…あれ、マッシュくんがいない。」
「え？」
「先々週くらいに見かけたんです、マッシュヘアのクール細マッチョな…」
その発言で、菖蒲がバド部のマネージャーになった目的が分かります。彼女が狙っているのは、遊佐君でした。
「それ遊佐君の事じゃね？佐知川高校の人だよ。練習試合に来てただけで。」
そう聞くや否や、「お世話になりました」と部を後にしようとする奔放さ。針生先輩が何とか止めに入ります。
「花恋の言ったとおりだな。急にマネージャーやるなんて裏があるって…」
「だって顔がドタイプだったんだもん！」
隠そうともしない潔さ。周りも呆れてしまいます。結局、姉の彼氏である針生先輩の存在や、練習試合や大会で会えるから、ということでひとまずは部に残ることに。
「じゃあ大喜、仕事教えてやれ。」
と、大喜が世話役を任されることになりました。
「ここが倉庫で、ここでドリンク作ってもらって、ここが部室…」
「誰か掃除しないの！？くっさ！！ありえないんですけどぉ…」
すると、突然足元にクモが。それに驚いた菖蒲は、大喜に飛びつきます。その距離感に戸惑っていると、運悪く千夏先輩が。
「ちーちゃん助けてぇー！」
すぐに千夏先輩に飛びつく菖蒲。まるで大喜に何かされたように見えて、大喜は慌ててしまいます。
「猪俣くん何したの？」
「俺は何も！ただクモが…」
と、そのクモがまたしても菖蒲の方に近づいてきます。再び大喜に飛びつく菖蒲。それを見た千夏先輩は、ささっとクモをティッシュでつかむと、窓から逃がすのでした。その行動に、「千夏先輩って虫苦手じゃなかったっけ？」と思う大喜。
「で、なんで菖蒲ちゃんが男バドの部室に？」
「なんかマネージャーやることになっちゃってぇ…だからこの人に仕事教わってたの。そういえば名前なんだっけ」
「猪俣大喜…」
「じゃあいのたね」
「はっ？」
「いくよいのた！掃除しないと！じゃ、ちーちゃんまたね！」
「ポケモンみたいに呼ぶな」
そんな二人を見送りながら、前に花恋さんが言っていた「恋愛のスピードって個人差あるから」と言う言葉を思い返す千夏先輩でした。
菖蒲がドリンクをつくりに行くと、そこには雛たち新体操部が。チラリと菖蒲を見ると、バド部のマネージャーになった子だ。と思う雛。その視線は、そのまま菖蒲の胸元へ。自分よりも大きく膨らんでいるのを見て、「勝てないよ」と涙目になるのでした。
さて、ドリンクを作り終えて戻ってきた菖蒲に、今度はスコアの書き方を教える大喜。大喜のすぐ隣に座りこんで話を聞こうとする菖蒲に、「言いづらいんだけど」と大喜。
「少し距離近いかも。変な噂経つと悪いし離れてもらった方が…」
「噂？…あー！君白雪姫の王子役かぁ！皆キスくらいで騒ぎすぎだよね。まっ、気にしなくていいんじゃない？」
思わず、キスくらい？？と突っ込みそうになる大喜。ですが、次の菖蒲の言葉は、少し考えさせられるものでした。
「自分のこと大切に思ってくれる人の言うこと以外、ガン無視でも支障ないよ。」
ですがそれはそれとして、もう少し離れて、と伝える大喜。癖でさーと言いながら離れようとする菖蒲でしたが、またしてもクモが。
「いったそばから…」
と、またしてもタイミング悪く千夏先輩が通りかかったのでした。
目が合う二人。千夏先輩は、「あ、飲み物持ってくる」とすぐにどこかへ。
「違うんだー！」と叫びたくなる大喜でした。
68話感想
菖蒲さんの狙いは、結局大喜でも匡でも針生先輩でもなく、遊佐君でした。しかし、この子は前回もお話した通り花札の名前が冠されているので、恋愛模様に関わってくる可能性は高そうです。
さて、千夏先輩は、二度も大喜と菖蒲が近距離で接触しているのを目撃しました。千夏先輩は、菖蒲が遊佐君狙いであることを知らないので、「大喜目当てでバド部に入ったのでは？」と思ってもおかしくなさそう。
もちろん今後誤解が解ける可能性もありますし、「恋愛のスピードって個人差ある」ことを認識し、自分もさらに攻勢に出ようとする可能性もあります。とにかく、菖蒲というキャラクターの存在が、台風の目としての役割を担いそうですね。
さて、もう一方のヒロイン雛は、なぜか菖蒲の胸が大きいだけで敗北宣言。いつもの自信はどこへ行ってしまったのでしょうか。
そもそも、菖蒲って大喜たちのクラスにいたのではなかったでしたっけ？白雪姫の話をしていたような…なんで二人が初対面みたいな感じになってるの？さすがにミスですかね。
とにかく、今後も四人の関係性には注目しつつ、楽しんでいきたいですね！
それでは、また次週。
次のお話はこちらから！アオのハコ69話
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